長尺角パイプの穴加工ポイント
機械・装置のフレームや架台として使用される角パイプは図面上では簡単に穴の指示を出すことができますが、実際の加工現場では、その穴を「どの機械であけるか」によって、精度やコスト、納期が大きく変わってきます。
加工メーカーへ依頼する際、それぞれの機械の特徴を知っておくことで、オーバースペックによるコスト増を防ぐことに繋がります。
今回は、角パイプの穴あけ加工における「機械の使い分け」の基本を解説します。
ボール盤:少量の単純な穴あけに最適
ボール盤は、ドリルを回転させて穴をあける最も基本的な工作機械です。
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特徴とメリット
段取りが簡単で、素早く加工を始められます。1箇所や2箇所といった少量の穴あけや、そこまで厳密な位置精度を求められないバカ穴の加工に用いられます。
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注意点
手作業での位置決め(ケガキ線への位置合わせ)となることが多く、ミクロン単位の高精度なピッチ指定には不向きです。また、角パイプの肉厚が薄い場合、ドリルが食い込んで変形してしまうリスクがあるため、現場での慎重な加工が求められます。
マシニングセンタ:高精度・複雑な加工に対応
マシニングセンタは、プログラム制御によって自動で高精度な切削加工を行う機械です。
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特徴とメリット
正確な位置決めができるため、穴と穴のピッチ精度が厳しく求められる場合に必須となります。また、単純なドリル穴だけでなく、タップ(ネジ穴)加工、座ぐり加工、長穴加工など、複数の工具を自動で交換しながら複雑な加工を連続して行えるのが最大の強みです。
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注意点
ボール盤に比べて加工単価が高くなるため、精度が不要な箇所までマシニング加工を指定してしまうと、無駄なコストが発生してしまいます。
パイプレーザー加工機:薄肉・多数の穴あけに強み
レーザーの熱で金属を溶かして切断・穴あけを行う、パイプ専用の加工機です。
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特徴とメリット
非接触加工のため、薄肉の角パイプでも押し潰してしまう心配がありません。また、多数の穴や複雑な切り欠き形状などを高速に加工できるため、量産品や穴数の多い部品では大幅なコストダウンが見込めます。
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注意点
レーザーの特性上、切断面に熱影響(わずかな硬化など)が出ることがあります。また、極端に厚みのあるパイプの加工や、精密なタップ加工そのものはできないため、後工程で切削加工を組み合わせるなどの工夫が必要になります。
長尺・大型角パイプの穴加工ではどうなるのか?
ここまで一般的な機械の使い分けをご紹介しましたが、依頼先として皆様悩まれるのは、例えば2メートルを超えるような長尺の角パイプや溶接後の大型フレームへの高精度な穴加工ではないでしょうか。
長いワークに多数のピッチ穴をあける場合、一般的なサイズのマシニングセンタでは機械のストロークが足りません。そのため、途中でワークの段取り替えが発生します。これはコストアップや作業時間増加につながるだけでなく、位置精度が落ちることにもつながります。
したがって、長尺角パイプや大型フレームの穴加工において、精度を落とさずコストを抑えるには、大型マシニングセンタを保有するメーカーへ依頼することです。
ちなみに当社では、最長6mまでの長尺角パイプの加工が可能です。長尺材の加工は歪みが発生しやすいですが、独自のクランプ技術と歪み補正加工により高精度を維持します。またアルミ・ステンレス・鉄など多様な材質に対応し、切断・穴あけ・タップ・溶接・仕上げまで一貫して対応可能です。
長尺角パイプの加工事例
加工事例①:角パイプの長尺加工(SS、5,600×200)
こちらはSSの角パイプを、5面加工機でのフライス加工後に、ラジアルボール盤で穴加工した事例です。ワークの長さが5,600と、5面加工機のテーブルサイズよりも長いため、最も加工回数が少なくて済む加工方向を決定した後にワークがビビらないように適切にセットし、数回ワークをクランプし直して加工を行っています。その後、ラジアルボール盤にて穴加工をいたしました。
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加工事例②:角パイプ+板材の長尺加工(SS、5,850×200)
こちらはSSの角パイプを、5面加工機で3面をフライス加工した後に、5面加工機及びラジアルボール盤で穴加工した事例です。ワークサイズが5面加工機のテーブルサイズよりも長いため、最も加工回数が少なくて済む加工方向を決定した後にワークがビビらないように適切にセットし、数回ワークをクランプし直して加工を行っています。その後、ラジアルボール盤にて穴加工をいたしました。
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大型機械加工センター.comは、今回ご紹介した6m弱の長尺加工にも対応可能です。長尺加工でお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
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