中・大型サイズのフライス加工
こちらの記事では、中・大型サイズのフライス加工の概要と実際の加工事例をご紹介いたします。
フライス加工とは
フライス加工は、円筒形で複数の刃が付いた切削工具を高速回転させ、固定された工作物を削ることで、ワークを目的の形状に仕上げる加工方法です。切削加工の一種で、不要な部分を削り取る除去加工に分類されます。
使用する機械には、手動操作のフライス盤やコンピュータ制御のNCフライス盤、さらに自動工具交換機能付きのマシニングセンターなどがあり、工具と作業台の3次元的な動作により、平面や曲面、溝、穴あけなど多様な形状を実現します。
フライス盤には、主軸が作業台に対して直角な「たて型」と、平行な「よこ型」があり、加工の種類や用途に応じて使い分けます。
フライス加工の種類
平面加工
平面加工は、工作物の表面を平らに仕上げる加工です。テーブルを前後左右に動かしながら切削を進めます。
通常、たて型フライス盤に正面フライスを取り付けて行われますが、よこ型フライス盤では平フライスを用いて加工が可能です。正面フライスは広範囲を効率よく削ることができ、加工面の精度も高いのが特徴です。エンドミルを使用しても平面加工は行えますが、小さな面積に適しており、大きな平面加工には向いていません。
側面加工
側面加工は、工作物の側面を削る加工です。主に立ちフライス盤に取り付けたエンドミルの外周刃を使って行われます。
エンドミルを上下に動かしながら切削し、テーブルを前後左右に移動させることで、正確に側面を仕上げます。広い面積を加工する際には、よこ型フライス盤に正面フライスやサイドカッターを取り付けて行うことも可能です。
段差加工
段差加工は、工作物に段差を作り出す加工です。平面と側面を同時に削りながら段差を形成します。
平面に対して一段掘り下げるように加工を進めるため、広範囲の段差には正面フライスが適し、細かい精度が求められる箇所や高い段差にはエンドミルが活用されることが多いです。
溝加工
溝加工は、工作物に溝を掘るためのフライス加工で、主にエンドミルを使用して行われます。エンドミルを回転させながら指定の深さまで削り、テーブルを動かして直線的な溝を作り出します。深い溝を掘る場合には、エンドミルの破損を防ぐため、数回に分けて少しずつ掘り進めます。
また、特殊な溝を作るためには専用の工具を使うこともあります。例えば、T溝フライスを用いたT溝加工では、溝の底が広くなる形状を加工でき、ボルトなどを固定するための溝に適しています。さらに、アリ溝フライスによるアリ溝加工や、丸い凹みを作るヘリカル加工、四角い凹みを作るポケット加工など、用途に応じた多様な加工が可能です。
穴加工
穴加工は、ドリルやリーマを使って穴あけや内面仕上げ、ボーリング加工などを行います。面からの位置精度が必要な穴を加工するときはエンドミルを使う場合が多いです。
3次元加工
3次元加工は、工作物を前後左右に動かし、工具を上下に動かすことで、曲面や複雑な3次元形状を作り出す加工です。
当社の中・大型サイズのフライス加工(マシニング加工)
当社では、フライス加工について□100程度から対応可能ですが、特に□300程度の中型サイズから、最大2,500×5,000までの加工を得意としています。1967年の創業以来50年以上、中・大型サイズのフライス加工(マシニング加工)を行っており、高精度加工品を提供しています。
当社の中・大型サイズのフライス加工(マシニング加工)
機械装置のベット(SS、180×1,700×2,800)
こちらは、機械装置のベット(SS、180×1,700×2,800)です。
製缶時に発生した溶接による熱変形が一部見られましたが、後工程での組付けに影響が出ないように、その歪みを加工用クランプで過度に締め付けないよう注意しながら、マシンにセットして加工を行いました。
中・大型サイズのフライス加工(マシニング加工)のことなら、大型機械加工センターにお任せください!
こちらの記事では、フライス加工(マシニング加工)の概要と、加工事例についてご紹介いたしました。
大型機械加工センターを運営する応原工業では、5面加工機を2台、その他の門型マシニングセンタを3台保有しています。□100から最大、2,500×5,000までのサイズを1個から製作可能です。
広島県から中国・四国エリアを中心に全国対応しています。中・大型サイズの精密加工のことなら当社までお気軽にご相談ください。