被削材に鋳鉄を選ぶメリット|応原工業株式会社(広島)
こちらの記事では、被削材に鋳鉄を選ぶメリットと実際の鋳鉄の加工事例をご紹介いたします。
鋳物(鋳鉄)とは
鋳鉄とは、鉄(Fe)、炭素(C)及び、ケイ素(Si)を主成分とした合金で、炭素の含有量が2.1%以上のものです。鋳鉄は、その炭素の状態によって、ねずみ鋳鉄、白鋳鉄、まだら鋳鉄の3種類に分けられます。
被削材に鋳物(鋳鉄)を選ぶメリット
では、被削材にSSなどの一般鋼材ではなく、鋳鉄を選定するメリットにはどのような点があるのでしょうか。
①コスト
1つ目は、コスト面です。切削加工は、母材を削り出ししていくため、その無駄な破材分、鋼材費が余分にかかってしまいます。
一方鋳鉄は、あらかじめ形状を鋳造で付けることができるため、無駄な破材が発生せず、鋼材費の削減に繋がります。そのため、コストを抑えて製品を作ることが可能です。
特に、3次元形状や、金型におけるリブ構造の場合、そのコストの差は大きくなります。
②軽量化
鋳鉄は、一般鋼材より比重が小さいため、製品重量を軽くすることができます。特に自動車業界では、燃費(最近では電費)の向上のため、軽量化が最優先課題の1つとなっています。
当社でも軽量化を目的とした、一般鋼材から鋳鉄への転換に関するご相談をよくいただいております。
③強度
鋳鉄は、焼きが入るため、SS材と比較して、強度が高くなります。特に、ねずみ鋳鉄(FC材)の場合、その他の鋳鉄(白鋳鉄、まだら鋳鉄)よりも強度が強く、また、振動吸収能や熱衝撃性にも優れています。
当社の大型サイズの鋳物(鋳鉄)加工
当社では、鋳鉄の加工の中でも主に、大型サイズの加工を得意としています。鋳鉄は、鋳造時の天候や温度、金属注入までの時間、作業者の熟練度などで、製品の仕上がりに大きな差が出ます。特に大型サイズとなると、一つ一つの形状や品質のバラツキが非常に出やすいです。
当社は1967年の創業以来50年以上、大型サイズの鋳物加工を行っており、長年の実績と経験によるそうしたバラツキを修整し、高精度の鋳物加工品を提供しています。
大型・大物サイズの鋳物(鋳鉄)加工の事例
プレス機の定盤(鋳鉄、100×1,200×2,350)
こちらは、プレス機の定盤(鋳鉄、100×1,200×2,350)です。素材から入荷後、荒加工、仕上げの順に加工しました。
プレス機の定盤ということでフライス加工はもとよりTスロ加工に至るまで加工精度が必要なワークでした。
鋳物(鋳鉄)加工のことなら、大型機械加工センターにお任せください!
こちらの記事では、被削材に鋳鉄を選ぶメリットについてご紹介いたしました。
大型機械加工センターを運営する応原工業では、5面加工機を2台、その他の門型マシニングセンタを3台保有しています。□300から最大、2,500×5,000までのサイズを1個から製作可能です。
広島県から中国・四国エリアを中心に全国対応しています。大型・大物サイズの精密加工のことなら当社までお気軽にご相談ください。