金属材料の中・大型サイズの機械加工
こちらの記事では、金属材料の中・大型サイズの機械加工の概要と実際の加工事例をご紹介いたします。
金属の種類
金属材料は、鉄鋼と非鉄金属の2つに分類されます。鉄鋼とは、鉄を主成分としている合金です。一方、非鉄金属は、鉄を主成分としていない金属を指します。
鉄鋼
炭素鋼
炭素鋼は鉄と炭素の合金で、「鋼」と呼ばれることも多い一般的な素材です。
炭素含有量によってSPC材、SS材、SC材、SK材などの種類があり、熱処理で性質を変えることが可能です。
この特性により、自動車、家電、建築素材、工具など幅広い分野で使用されています。
合金鋼
合金鋼は炭素鋼を基に、クロム、ニッケル、マンガンなどの元素を加えることで、強度や耐久性、耐食性を向上させた鉄鋼です。代表的な種類にはステンレス鋼やクロムモリブデン鋼があり、錆びにくく、高強度で、キッチン用品、自転車フレーム、エンジン部品などに利用されています。
鋳鉄
鋳鉄は、鉄を主成分に2.1~6.7%の炭素を含む鉄の合金です。鋳鉄は、炭素の状態によって、ねずみ鋳鉄、白鋳鉄、まだら鋳鉄の3つに分類されます。
非鉄金属
代表的な非鉄金属とその合金を以下にまとめます。
アルミニウム・アルミニウム合金
アルミニウムは軽量で、強度が高く、腐食に強い特性を持つ非鉄金属です。また、熱や電気を伝えやすく、加工性にも優れています。アルミニウム合金は主に展伸用合金と鋳物用合金に分類され、航空機、フライパン、アルミ缶など、さまざまな製品に使われています。特に航空機に用いられるジェラルミンは、アルミニウムの合金で、高い強度が求められる用途に適しています。
銅・銅合金
銅は優れた加工性と高い熱・電気伝導率を持ち、腐食に強い金属です。合金としては、青銅(ブロンズ)、黄銅(真鍮)などがあり、これらは硬貨や日用品、家電製品などに広く用いられています。銅は古くから使用されており、その汎用性と耐久性で現代でも欠かせない素材となっています。
亜鉛・亜鉛合金
亜鉛は融点が低く、複雑な形状に成形しやすいことから、ダイカストで多用されています。亜鉛合金はアルミニウムや銅を混ぜて作られ、車や家電の部品など、複雑な形状が求められる製品に適しています。
チタン・チタン合金
チタンは軽量でありながら強度が高く、耐食性に優れているため、航空宇宙産業や医療機器、自動車部品などに広く利用されています。特に生体親和性が高いため、医療分野での用途が増加しています。チタンは純チタンとチタン合金に分かれ、合金はより強度や耐熱性を強化したものが使用されています。
マグネシウム・マグネシウム合金
マグネシウムは実用金属の中で最も軽量で、剛性と強度のバランスに優れていますノートパソコン、車椅子など、軽量化が重要な製品に使われる一方、燃えやすさや腐食のしやすさが課題となっています。しかし、その軽さゆえに、さらなる応用が期待されています。
ニッケル・ニッケル合金
ニッケルは耐食性や耐熱性に優れた金属であり、調理器具や医療機器、レーシングカーの部品など高温環境下でも耐久性が求められる製品に使われます。また、50円硬貨にもニッケルが使われるなど、生活のさまざまな場面で活躍する金属です。
当社の中・大型サイズの金属材料の機械加工
当社では、金属材料の切削加工について□100程度から対応可能ですが、特に□300程度の中型サイズから、最大2,500×5,000までの加工を得意としています。1967年の創業以来50年以上、中・大型サイズの金属材料の加工を行っており、高精度加工品を提供しています。
当社の中・大型サイズの金属材料の機械加工
機械装置のベット(SS、170×750×2,800)
こちらは、機械装置のベット(SS、170×750×2,800)です。
製缶時に溶接による熱変形が一部で発生していましたが、その歪みが後の組立工程に影響を与えないよう配慮しました。加工用のクランプで過度な締め付けを避けつつ、慎重に機械にセットして加工を行いました。
中・大型サイズのフライス加工(マシニング加工)のことなら、大型機械加工センターにお任せください!
こちらの記事では、金属材料の概要と、加工事例についてご紹介いたしました。
大型機械加工センターを運営する応原工業では、5面加工機を2台、その他の門型マシニングセンタを3台保有しています。□100から最大、2,500×5,000までのサイズを1個から製作可能です。
広島県から中国・四国エリアを中心に全国対応しています。中・大型サイズの精密加工のことなら当社までお気軽にご相談ください。